共同受注事業を行うにあたり、組合は、新しい荷主を求めたが、なかなか見つからなかった。一方、長い間、地元の農協は食料品、米、畜産飼料などを列車で輸送していた。しかし、当県は、夏は台風による水害、冬は雪等で列車が立往生することも少なくなく、その度に食料品などが腐り、融通のきくトラックによる輸送を考えていた。また、地元の合板会社は県外の大手の業者を利用していたが、地元の運送業の活気がなくなるのをみて、地域の振興のため地元の業者による輸送を考えていた。そこで組合との思惑が一致し事業を開始した。当事業で最も特徴的なものは「配付車輌」である。配付車輌とは、組合がいつでも自由に使うことのできる車輌である。具体的には、各組合員の空車を利用し、荷主からの急な受注に対応できるよう待機させている車輌であり、組合が、荷物の行き先、納期の時間を自由に指定することができる車輌である。配付車輌は、各組合員の順番により行っている。 |