(4) 経営上の強み

経営上の強みについては、島根県計で、「顧客への納品・サービスの速さ」が29.5%で最も多く、次いで「製品の品質・精度の高さ」(23.5%)、「組織の機動力・柔軟性」(21.2%)と続いている。

上位2項目は昨年度調査と変わりはないが、昨年度6位だった「組織の機動力・柔軟性」が3位に入っていることが特徴的である。

また、回答率の低い項目をみると、昨年度調査同様「情報の収集・分析力」(昨年度調査:2.5%、今年度調査:4.8%)は数%の回答率にとどまっている。

規模別にみると、1~9人規模の零細事業所では「顧客への納品・サービスの速さ」の回答率が40.7%と比較的高く、また10~29人規模の事業所では「組織の機動力・柔軟性」への回答率の高さ(35.1%)が目立ち、小規模事業所ほど“迅速さ”に重点をおいている様子がうかがえる。

一方、100~300人の大規模事業所になると、「製品の品質・精度の高さ」への回答率(44.0%)が高くなっているのが対照的である。

経営上の強み 地域別、規模別

経営上の強みについて、産業別にみると(グラフ次頁参照)、製造業では「製品の品質・精度の高さ」(36.7%)、「顧客への納品・サービスの速さ」(28.4%)、「生産技術・生産管理能力」(26.0%)が、非製造業では「顧客への納品・サービスの速さ」(30.4%)、「商品・サービスの質の高さ」(27.2%)、「組織の機動力・柔軟性」(25.0%)がそれぞれ上位3位を占め、若干違いがみられる。特に回答率の差異が大きい「製品の品質・精度の高さ」について、具体的な業種でみると「機械器具製造業」(60.0%)が最も多く、次いで「繊維・同製品製造業」(53.3%)、「木材・木製品製造業」(48.0%)をはじめとして、上位7位まで製造業が占めている。

経営上の強み 地域別、産業別
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