【事例12】株式会社夢創舎(富山県)

<組織の概要>
組織名 株式会社夢創舎
代表者名 代表取締役 伏脇 博
組織結成年 平成2年8月1日
住所(連絡先) 〒935
氷見市窪67番地の1先 山産石苑内
電話番号 0766(91)2301
FAX 0766(91)1685
事務局担当者名 明前 智津子
出資者数 7社(内中小企業者7社)
構成業種 食料品製造業(めん類製造業)、金属製品製造業(アルミ・同合金プレス製品製造業、電気めっき業)、職別工事業(内装工事業)、その他の製造業(漆塗装工業)、出版・印刷・同関連産業(印刷業)、家具・装備品製造業(木製家具製造・販売業)
構成員の地域分布状況 氷見市
事業規模 資本金2,000万円 目標売上高1億2,000万円

<組織の特徴>

(1)キャッチフレーズ
地域活性化と地域社会に貢献する商品開発への取り組み
(2)事例概要
 新商品開発を目指した異業種交流グループで地域活性化と地域社会に貢献する商品開発・製品化に成功し、販売体制確立のために共同出資会社を設立。さしみ醤油「網元醤油味ぶるまい」の販売、その他関連商品開発及びSR石張工法、石材カッターなど、地域経済の発展・地域振興の担い手として活動を展開している。

<組織の活動状況>

(1)組織の設立経緯・組織の目的
 氷見工場協会の日常活動の中から、異業種交流による新商品開発と氷見独自のオリジナル商品を開発してはどうかということから、有志が集まって新商品開発を目指す「氷見No.1サークル」を昭和62年12月結成した。
 その後、定例会を重ね、会員相互の理解と研究開発テーマの絞り込みを進める中で、販売のノウハウの勉強会を実施してみようということで「さしみ醤油」の開発に着手した。
 地元の醤油メーカーと提携し、品質の安定や製造方法の確立を図るとともに販売方法についても検討を加え、地元消費者の意見を聞きながら改良を重ね、大手醤油メーカーとの差別化商品として新鮮な魚の味を引き立たせるさしみ用醤油を発売した。
 平成2年8月本格的な販売体制の確立と地域資源等活用型起業化事業補助金(国・県補助)の受け皿を目的に共同出資会社を設立した。
(2)組織の事業(活動状況)・主な成果
 会社設立後は、さしみ醤油「網元醤油味ぶるまい」の販売促進を図るとともに、醤油の関連商品として氷見浜直送の献立セット「ごっつおくらぶ」の会員募集を行い、その顧客組織を作ったり、「天然ぶり」の直販システムの開発も行っている。
 さらに、メンバーの石材加工に詳しい業者が中心となって、ビル等の建築用SR(スラットレイル)石張り工法の開発とこれに関連する多機能石材カッターの開発や地元産の酒米を使った地酒「銘酒ぶりおこし・大敷網」を地元の酒蔵と共同開発してトラストの会を組織するなど地域経済の発展・地域振興の担い手として活動している。
 活動にあたっては、地元氷見商工会議所の全面的な援助のもと各地の専門家などの協力を得て、各種のオリジナル商品を開発している。
(3)組織が抱える問題点、課題
 これまで広い範囲にわたる商品開発を行い、その販売活動を実施してきた結果、ギフト需要を中心に徐々に消費者から支持されつつある。
 しかしながら、運転資金の確保のために過去2回の増資を実施したにもかかわらず、事務局の人件費を含めた固定費のほか販売促進費などの運転資金調達に困難が生じている。
(4)当該組織形態を選択した理由
 会社設立の動機が補助金の受け皿という面もあったが、研究開発から事業化・市場化まで意図していたこと、構成員企業の事業と共同事業との関連性が薄く、むしろ新規分野へ進出するという性格が強いことから、現行組合制度になじまないなどの理由で会社組織を選択した。
(5)今後の活動予定
 活動内容から見ても各種商品開発の段階を終了したことから、当面は、開発商品の改良・改善に力をそそぐとともに販売実績の増加を図っていく予定である。

<その他>

○必要としている支援・情報
 長期運転資金の融資及びベンチャー企業を育てるための債務保証制度の充実